ファクタリングを正しく理解する24のポイント

ファクタリングは借入ではありません。お金を調達するのだから借入ではないのかと勘違いされる方もいらっしゃいますが、この24のポイントを抑えていただければ、ファクタリングとは何かをご理解いただけるかと思います。

目次

ポイント1 ファクタリングとは資金調達

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必要となるお金(資金)を融通してもらい手元に資金を持ってくることを資金調達と言いますが、ファクタリング=資金調達というわけではございません。

ファクタリングの機能の中には期日前資金化、回収サービス、信用リスクの引き受け(保証)といった機能があります。これらの機能を生かして「資金調達」にも使えるということです。

 

ポイント2 売掛債権を利用する

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売掛金とは商品やサービスの代金を受け取る権利のことです。ファクタリングではこの売掛金の権利(売掛債権)をファクタリング会社に買い取ってもらうことで、予定入金期日より前に現金化するサービスのことです。

ポイント3 海外でのファクタリング

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イギリスでは16世紀からファクタリングの仕組みがありました。主に繊維業界で使われており、現在でも日本で言う手形のような決済手段としてファクタリングは広く一般的に使われています。国際取引ではL/Cの代わりに使われることもありますが、日本では総合商社がその役割を独自の手法で代替していたため、あまり普及しませんでした。

 

ポイント4 ファクタリングに向いている業種

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向いている業種は売掛先の信用がある業界です。代表的なのはクリニック、介護、調剤薬局などの診療報酬や介護報酬の支払いサイトが存在する業界です。

また、製造業やシステム開発など着手から納品まで時間がかかる業種にも向いています。昔から造船業などは180日の手形を発行していましたので、このような業界は手形からファクタリングへのシフトは容易です。

 

ポイント5 ファクタリング利用事例 製造業

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製造業の場合、材料仕入れから取引先納品、入金までのサイトが長くなりがちです。材料や加工賃などの経費は通常、製品の入金まで支払いを待ってくれません。このため必要運転資本は大きくなります。この改善手段としてファクタリングは大いに役に立ちました。回収が早くなるということは運転資金の確保が少なくて済みますので、急な増産のための資材購入などに新たな借入を起こすリスクを避けられ結果として、借入の返済を加速して翌年度以降の節税に寄与できました。

 

ポイント6 ファクタリング利用事例 クリニック

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クリニックは診療報酬債権を買い取ってもらうことで最大2か月入金が早くなります。12か月の売上に対して課税されますので、実質10か月分の入金で納税資金を予定しなければいけませんので、現金は苦しくなります。

ファクタリングを利用することで、運転資金確保も楽になり、短期借り入れを起こすよりもはるかに多くのお金を残すことが出来ました。それまでは期末のボーナスの資金が足りず、短期借り入れを繰り返していました。 結果として10年間の貯蓄額はほとんどゼロという恐ろしい結果になっていました。ファクタリング利用により年間数百万円の貯蓄が可能になりました。

 

ポイント7 ファクタリング利用事例 歯科クリニック 将来債権

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月次の試算では黒字なのに期末に納税をする資金がなく、短期借り入れを繰り返していました。ファクタリングを利用して将来債権まで買い取ってもらうことで、納税資金も確保し、新たな借入も回避、さらに節税と貯蓄まで売り上げが同じまま達成しました。

 

ポイント8 ファクタリング利用事例 介護福祉業

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介護保険の入金もサービス提供から2ヶ月遅くなるので、介護報酬債権ファクタリングを利用しました。介護利用者ごとの入金管理が楽になり、社用車などの減価償却を伴う投資の際のキャッシュ不足の不安から解放されました。

※介護報酬債権の場合は法務局への債権譲渡登記が必要となります。

 

ポイント9 メリット 売上から入金までが早くなる

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売上から入金までが早くなるということは、このようなイメージです。

 

商店であれば、売れたらすぐ次のものを仕入れたい。でもクレジットカード会社からの入金は1.5か月後。1割安くして現金で買ってもらえば、仕入れがすぐできる。しかも現金仕入れで1割安くなる。

 

経営のスピードが上がりますね。

 

ポイント10 メリット 担保となる不動産がなくても資金調達が可能

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従来の銀行借り入れなどは不動産が担保の対象となっていましたが、ファクタリングの担保は「売掛先の信用」です。そもそも借入ではないので担保は必要ありません。

 

ポイント11 メリット 融資が受けやすくなる

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売掛金を流動化(現金化)して負債を減らせば、総資本は少なくなります。経常利益が同じで総資本が少なくなれば、ROA(総資本経常利益率)が上がり、企業の収益性は評価され、大型の設備投資の際の融資が受けやすくなります。

 

ポイント12 メリット 取引先が倒産しても支払いの義務はない

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ノンリコース(償還請求権なし)の場合は売掛先である取引先が倒産しても、債権は既にファクタリング業者によって買い取られており、同時に回収リスクも移転しています。そのため、たとえ取引先が倒産したとしても貴社には支払う義務はありません。

 

ポイント13 デメリット 売掛金がないと使えない

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売掛債権ファクタリングは売掛金がないと使えません。八百屋さんのような現金商売では使えません。

 

混在している例としては、クリニックの診療報酬ファクタリングの場合、保険診療は窓口負担と保険請求に別れます。患者さんが窓口で1~3割を現金で支払い、それ以外が支払機関への請求となります。

 

医業収入として自費診療や保険診療であっても患者さん負担分は、即時回収となるため、売掛として残る「診療報酬分」のみ対象となります。従って、自費診療専門のクリニックではファクタリングを利用することは出来ません。

 

ポイント14 デメリット 売掛金の額によって資金調達の上限が決まる

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売掛金が3000万円あれば、3000万円までがファクタリングの上限額になります。場合によっては、将来発生する将来債権も対象になることもありますが、大型の設備投資には向いていません。

 

ポイント15 デメリット 掛目や手数料で実際に手元に来る金額は減ってしまう

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資金調達額という点では仮に売掛金が3000万円あったとしても、ファクタリング会社によりその掛け目の査定があり、掛目80%と査定されれば2400万円までしか前払いでの融通は出来なくなります。残りの20%は実際に回収してからの入金となり、通常と変わらなくなります。また、手数料は前払いで入金されるときに惹かれて入金される場合と別途費用で請求される場合とがあります。

ポイント16 返済の必要がない

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ファクタリングは借入ではないので、返済の必要がありません。返済の必要がないということは返済のための納税資金も必要なくなります。

 

ポイント17 必要書類と審査について

・売掛先別売掛金明細(3年分)

・顧客別入金明細(3年分)

・会社案内

・税務申告書(過去3期分)

・決算書(過去3期分)

・勘定科目明細(過去3期分)

・月次試算表(直近3箇月)

これらは全て審査に必要な書類です。これらの提出の要求がない場合は、気を付けたほうが良い業者かもしれません。

 

ポイント18 3社間ファクタリングと2社間ファクタリング

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ファクタリングの機能をきちんと理解すればファクタリング契約は3者間の契約になります。2社間ファクタリングというのは、前提として「資金繰りが苦しい。一時しのぎでもいいから現金が欲しい。。。」というニードの企業に対して、「売掛先に資金繰りが苦しいのがばれないようにできますよ」というものです。

 

本来であれば、強い信頼関係の下「回収部門」として3者間契約すればよい話なのですが、あまりにも2者間ファクタリングの宣伝効果が高いため、ネガティブなイメージになってしまっています。

 

ポイント19 ファクタリング会社の選び方

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ファクターと呼ばれるファクタリング会社には様々な形態があります。大手と言われているところはメガバンクが出資しているノンバンクが多く、中堅どころは地銀や証券会社があります。それ以外にもファンドやさらには無免許の金貸し(ヤミ金)まがいのものまで多種多様です。

 

ファクタリング会社の選び方ですが、契約書がしっかりしていることが大前提です。

 

どう判断するかと言えば、ファクタリングに関して金融機関並みの知識がないのであれば、貸金業の免許を持っているところとの契約が安心です。金融庁の管轄下では、違法性のあることやモラル上はばかられることはできません。

 

優先順位としては

  1. 希望の調達額が用意できること
  2. 希望の入金日に入金が可能なこと
  3. 相場の手数料率であること(もしくは希望する手数料率)
  4. 貸金業の免許をもって実態のある営業をしているかどうか

以上になります。3からスタートすると、ものすごく時間がかかります。

 

ポイント20 ファクタリングで信用力アップ

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ファクタリングが本来の意味で正しく運用され、財務諸表がスリム化され資本効率が上がり、貯蓄額が増えていけば信用力が上がることは間違いありません。

 

ポイント21 ファクタリングで節税

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銀行借入がある場合、どうしても避けられないのが納税です。返済の元本は税引き後の利益から支払わなければならず、利益を上げて納税する必要があります。

この点、ファクタリングは借入ではないので、税引き前の利益から貯蓄性のある節税商品を利用することで簿外等に資産を積み上げることが出来ます。

 

ポイント22 ファクタリングで財務体質改善

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財務諸表がスリム化して資本効率が上がる。。。というのももちろんありますが、実際の効果としては間違った節税のための無駄遣いが減ること、お金を貯めることを目的として会社や従業員の将来の安心に向かうことで、従業員や職員の経営に対する意識が変わることだと思います。

 

ポイント23 金融機関からの借入は損なのか?

例えば、3000万円の借入を5年で返済するとしましょう。便宜上金利は0%とし、1年で500万円ずつ元本返済したとして計算すると下記のようになります。

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頑張って最低税率付近を狙って節税しても、6年間で4500万円の利益を上げて内部留保は0円になります。6年間で1度もへこむことなく、経営できればこのようなミニマムの納税で済むかもしれませんが、これは机上の空論です。実際はこれ以上に利益を上げて、しっかりと40%以上の税金を納めることになります。

 

お金を残すことを前提に考えた場合、運転資金などは借入よりもファクタリングを利用するメリットの方が大きくと言えます。

 

ポイント24 ファクタリングの理想の活用法

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まず、自社がファクタリングに向いているかどうかを確認する必要があります。

・儲かっているけれど、借入がある企業

・単月赤字はないが、納税すると赤字になってしまう企業

・ボーナス払うたびに短期借り入れを繰り返している企業

・クリニックや介護施設

これらに該当するならば、ファクタリングで手元資金を確保し、節税し、資産を貯めることが出来ます。

 

なぜファクタリング業者は怪しいのか?

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世の中で儲かるビジネスというのは各種ありますが、その中に「武器商人」というのがあります。戦争をする人達に武器を売る人たちです。倒産しそうな会社とか金融機関に見放された経営者というのは、残念ながらどんなに素晴らしい努力をされていたとしても、考え方が正しくなかったと言わざるを得ません。

 

しかし、それはなかなか自分では認めたくないものです。そんな人たちにファクタリングという武器を売り、その場しのぎと依存心を生み出し、会社を乗っ取ったり財産を根こそぎ持って行ったりする人たちがいます。

 

そういう人たちと金融の手法としてのファクタリングを提供するファクターが一緒にされてしまうことに問題があります。これは情報不足によるものです。

 

真実を見極める目を持った人だけが得をしてるという事実も見逃してはいけませんね。

 

まとめ

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ファクタリングというのはどうしても借入と比較したくなり、比較するには条件が揃えづらい為、よほどの会計知識と経営経験の両方がないと理解しにくいものです。この24ポイントを抑えて、理解にお役立ていただけたら幸いです。

 

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